2022.08.02
- ラベル
シール・ラベルを選ぶ基準
あちこちで良く見かけるシールやラベルですが、実際に制作するとなるとどのような基準で素材を選定したら良いか戸惑うのではないでしょうか?
安易に制作をしてしまうと直ぐに剥がれたり、ボロボロになってしまいますので、先ずはしっかり構造を理解し、用途(貼り付ける対象物)に合わせた形で選定しましょう。
シール・ラベルの構造
シール・ラベルは3つの要素から構成されています。
(1)表面基材
表面基材は紙系とフィルム系に大別され、それぞれ数種類あります。
【紙系】
いろいろな種類の紙と糊の組み合わせがあり、比較的安価で製作することができます。短所として、水に弱く耐久性がフィルム系と比較して弱くなります。
<紙系~上質紙>
印刷、加工しやすい用紙で厚さは55Kgが一般的です。その他、色付きの色上質があります。主な用途は安価にしたい食品表示や荷札など。
<紙系~アート紙>
上質紙の表面に顔料をコーティングしたもので、表面にやや艶があり平滑性に優れています。主な用途は、一般ラベル、カラー印刷ラベルなど。
<紙系~ミラコート紙>
アート紙より更に平滑性が良く、艶もありカラー印刷適正も非常に優れています。主な用途、は一般ラベル、カラー印刷ラベルなど。
※上記3点は一般的な表面基材です。その他クラフト紙・ホイル紙・和紙等もあります。
【フィルム系】
耐久性に優れ、屋外や長時間の仕様に適しています。糊の種類も豊富です。
<フィルム系~合成紙(ユポ)>
プラスチックを主な材料として作られたマット調の素材で、耐久性・耐水性・印刷適正に優れています。主な用途は一般表示、ラベル全般。
<フィルム系~PET>
ポリエステル素材で、透明PET、マット透明PET、白PET、金PET・銀PET(共に艶あり/艶無し)、などがあり耐久性、耐水性、耐熱性に優れています。主な用途は、一般ラベルなど。
<フィルム系~塩ビ>
塩化ビニール樹脂から作られたもので、耐候性、耐久性、耐水性に優れています。主な用途は、屋外ステッカーなど。
(2)粘着剤
粘着剤の主成分はアクリル系、ゴム系、シリコーン系などがあります。粘着剤の種類は大きく分けて下記の3つに分類され、目的に合わせて選定します。
・永久接着(強粘着)タイプ・・・ 長い期間ピッタリと張りつく粘着剤
・再剥離(弱粘着)タイプ ・・・ 一定期間後に剥がす用途に向いている粘着剤
・再貼付タイプ ・・・ 一度剥がしたラベルを再度貼りつける用途に適した粘着剤
(3)剥離紙・剥離フィルム
剥離紙・剥離フィルムは、紙やフィルムに剥離剤をコーティングし、剥離適性、耐水性、耐熱性、耐磨耗性などの機能を付与した製品です。紙やフィルムに剥離剤をコーティングした剥離紙・剥離フィルムは、粘着製品の粘着剤面保護用や各種樹脂の製膜用など、幅広い用途で使用されています。
まとめ
やはり、素材を選定する上でポイントになる部分としては「用途(貼り付ける対象物)」になります。ラベルやシールを貼り付けた後にどれだけ耐久性や耐水性を求め、どのような環境で使用されるかが重要になります。また、貼り付ける対象物自体の素材や使用後きれいに剥がしたい用途がある場合によってもラベルの表面基材や粘着剤をしっかり選ぶ必要がありますので、頭の片隅に入れておくとよいでしょう。
ちなみに弊社では、ラベルやシールの素材選定を最適な形でご提案させて頂きますので、お気軽にお声がけ頂けると幸いです。